コツコツ続けることに答えがある

私は、20代、30代と失敗の連続でした。

 

目標達成したこともありますが、諦めたり、挫折したり、なかなか乗り越えられなかったことがほとんどです。

40代の現在も、まだまだ夢はあります。

やりたい事だらけです。

 

努力なしに成功はつかめませんし、一足跳びに高いところに駆け上がれないのが人生です。コツコツ、一歩一歩進んでいくしかないのです。コツコツと、マイペースな歩みでも10歩進むと見える景色が変わってきます。ものの見方や捉え方、考え方が変わってくるのです。

 

懐が深くなる、器量が広がると言っても良いでしょう。

人から言われた言葉でも、表面的な意味だけでなく、その奥にある真意が汲み取れるようになります。自分の感情のままにふるまうのではなく、一呼吸おいて、抑制の利いた振る舞いができるようになります。人の痛みや、悲しみを感じ取れるようになります。

景色の変化とはそういうことです。

 

 

「いま、小さなことを多く積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道なんだなというふうに感じています」

 

これはイチロー選手が、メジャーリーグの年間安打数の記録を破ったときのコメントです。さまざまな記録を叩き出している非凡な選手に見えるイチロー選手も生まれついての天才ではなく、小さなことを積み重ねた末に高みまで辿り着いたのです。この言葉は、ひとつひとつは小さなことでも、継続することが結果を生み出すという普遍的なことを教えてくれています。

 

努力とは、意欲ではなく習慣の問題である

 

とんでもない結果を出す人は、人とは違う努力をしていたり、生まれつき特別な才能を持っているものだと考えがちです。イチロー選手が過去に残してきた成績は特別なものですが、彼が行なってきた努力の内容は少しも特別なものではありません。

 

イチロー選手を偉大なメジャーリーガーに仕立て上げた秘密は、自分がやると決めたことは何があってもやり続けるという、長期間にわたって習慣として持続させる継続力です。そもそも一流と呼ばれる人々は、当たり前のことを当たり前に行なう習慣をもっているのです。調子のいいときや、やる気のあるときなら誰でも努力はできます。肝心なのは、やる気があろうがなかろうが、やるべきことをいつも通りこなせるかどうかです。

 

苦痛を習慣化し「地味な努力の天才」を目指せ

 

「やりたいこと」と「やるべきこと」の葛藤が起こった時、多くの人は「やりたいこと」の方に軍配を上げてしまいます。なぜなら「やるべきこと」とはたいていの場合、苦痛をともなうことであるからです。

 

イチロー選手が長けていたのは、子どものときから「苦痛の習慣」を自分に義務づける意思力があったことです。プロ野球選手になろうという自覚が芽生えはじめた小学3、4年生のころ、父親に連れられてバッティングセンターに通っていたといいます。マンガを読んだりゲームをしたりという子どもらしい快楽の習慣を抑制し、バットの素振りやマシンでの打ち込みなど苦痛をともなう作業をルーティンワークとして自分に課すことができた彼は、「努力する天才」だったのです。

 

簡単なことほど奥が深く単純なことほど難しい

 

ホームランを打つのは確かにすごいことですが、それよりもコンスタントにヒットを打ち続けるほうがはるかに難しいもの。ひとつひとつのヒットを大事にし、コツコツ積み重ねていくことが最終的にチームを勝利に導くのでしょう。

 

将来の夢を語るひまがあったら、黙っていまやるべきことに集中する

 

「がんばる」「一生懸命」。日本人はこういった精神を美しいと感じるメンタリティを持っているようです。もちろんがんばることが悪いわけではありません。しかしプロの言葉ではないのです。プロにとって「がんばる」とか「一生懸命やる」のは当たりまえのことで、わざわざ発言するようなことではないのです。

 

がんばらなくても結果を出せる人と、がんばっても結果が出ない人。プロの世界で評価されるのは前者なのです。「がんばる」が口癖になっている人ほど、やればすぐにでもできることを先送りして、「いま」始めようとはしません。だからこんな言葉は封印するべきです。過去を悔いるでもなく、未来を夢みるでもなく、いまだけに全力投球しましょう。